[NFL] ワイルドカード・ゲーム

いよいよプレイオフに突入です…って書こうと思っていたら、タイミング逃してワイルドカード・ゲームが半分終わってしまいました。だめですなあ。

で、その終わってしまった2試合は、いずれも格上と見なされるチームが破れるという波乱の展開になりました。

特に、シーホークスがセインツを下すとはびっくりです。
それもノーガードで点を取り合うような展開を、ハッセルベックの4TDパスとRBリンチのものすごいTDランで押し切るとは、レギュラーシーズンの様子からはなかなか想像できるものではないでしょう。
もう、このポストシーズン最大のアップセットといってしまってよいのではないかと(笑)。

あと、この試合のセインツを観ていて改めて思ったのは、クォーターバック(ドリュー・ブリーズ)がどれほど豪腕を見せつけても、投げた回数や距離ほどには得点に結びついていないように見えることです。
アメリカン・フットボールは、1プレイごとに仕切り直す(いわば、全プレイがセットプレイ)だけに、どのようなプレイを用意し、どう選択するかという戦術が重要になっているわけですが、パス偏重というのはそれだけ戦術の幅を狭めているのかなあ、と思わずにいられません。

一方のコルツ対ジェッツは、確かにコルツがプレイオフ一回戦で負けるのが意外とは言うものの、今季の両チームの状態から考えると、まあそんなに驚くほどのことはないかなあ、という気がします。

確かにマニングの弁にあった通り、コルツが攻撃でうまく時間を使えずに、ジェッツに時間を与えてしまった面はありますが、もともとコルツはQBペイトン・マニングのパス攻撃に偏っているので、着実にファースト・ダウンを更新しながら時間を使っていく形の攻撃が得意とは思えません。
それだけに、パスを重ねてロングドライブをしていくことが大事なわけですが、Kヴィナティエリに47ヤードとか50ヤードのフィールドゴールを入れてもらっているようでは、思うようにファースト・ダウンを更新できていなかったということですから、そもそもコルツのゲームプランがジェッツに対してうまく機能していたとは言えないように思います。

それにしても、ジェッツというのは凄いチームです。
マーク・サンチェスの、パス31回中成功18回(成功率58%)、189ヤード、タッチダウンなし、1インターセプトという成績は、とても勝利したチームのQBのパス成績とは思えません。それでも勝ってしまうのですから。
本当に今季のRBトムリンソンはいい働きをしています。グリーンと組んで、今季のNFLで有数のラン攻撃ユニットとなりました。
総括すると、守備力+ラン攻撃のジェッツが、パス攻撃一辺倒のコルツを下した、ということでいいでしょうかね。

さて、ワイルドカード・ゲームの残る2試合ですが、チーフス対レイブンズは、チーフスQBマット・キャセルの活躍次第ではないかと思います。
両チームとも地上戦(ラン)がメインで、パス守備はそれほどでもないところが共通点ですが、レイブンズのQBジョー・フラッコはサックを受けることが多く、チーフス守備陣は比較的サック数が多い方だと思いますので、おそらくフラッコは抑えられるのではないかという気がします。

もうひとつのイーグルス対パッカーズは、よくも悪くも両チームのQBに注目が集まるところですが、勝敗はパッカーズ次第ではないかと思います。
イーグルスは、QBマイケル・ビックを擁してパスとランのどちらでも攻撃を展開することができ、守備力はさほどではないものの、やはりパスとランのどちらが得意とか苦手などの傾向はあまりみられません。
これに対してパッカーズは、攻撃はQBアーロン・ロジャースのパス頼み、守備は失点がものすごく少ないくせにランで距離を稼がれやすいという偏った傾向が見られます。
というわけで、パッカーズのパス攻撃が炸裂し、パッカーズの守備陣がビックを抑え込めればパッカーズ有利、そうでなければイーグルスに分があると見ています。

こう考えてくると、なかなか見応えのある試合が期待できるのではないでしょうか。

About のるとまん

I'm a computer programmer, concerned to credit risk analysis (and bioinformatics before). I apologize for my inactiveness on this blog and twitter (ernst_nordmann).
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